不安な時にマインドフルになるための練習
spiritual-lightさんが海外のマインドフルネスの記事を翻訳してくれたのでシェアします。
不安な時にマインドフルになるための練習
原文
この記事はトリシュナ・パトナイクによって書かれたものです。以前、彼女はある会社の専門職として奉職していましたが、現在は天の導きを得て、インドのムンバイでプロの画家として活動しています。一方で、アートセラピスト並びにヒーラーでもあります。
世界は行為に満ちています。皆が何かを行為しています。しかし、本当に為すべきことといえば、この瞬間を呼吸して、ありのままでいることだけなのです。
マインドフルとは何か?
マインドフルとは、私たちの内部および外部で起こっていることに常に気づいていることを意味します。
マインドフルでいるには、今この瞬間に経験している自分自身の身体や感覚と繋がっていることが大切なのです。マインドフルでいる時、私たちは今この瞬間に見えているもの、聞こえているもの、嗅いでいるもの、味わっているものに気づいています。
これは、今この瞬間に感じていること全てを明確に確認することを自分自身に許すということなのです。私たちがこのような練習を効果的に実践出来るようになると、私たち自身や私たちの人生に対するものの捉え方がポジティブに変わって来ることでしょう。
あなたが人生における不安を克服したいのであれば、今この瞬間に生きてください。呼吸の中に生きてください。
今この瞬間は安らぎの場所としては不十分だと思うことでしょう。マインドフルになる瞑想は私たちをストレスや不安に直面させるかもしれません。しかし、だからこそこの瞑想が役に立つのです(解説1)。
私たちが不安になるのは、自分自身の身体が、私たちに対して、一度に多くのストレスを経験していることを知らせているからなのです。このような状態は私たちが絶好調の時に起こりがちなのです(解説2)。
私は現在に到るまで長い時間をかけて個人的に不安と向き合い、これを処理して来ました。不安は私の中核部分に影響を与えるものではありません。不安は、私が気づかない私の精神領域に存在していて、私の生産性や効率や集中力にいつも影響を及ぼしているのです。
マインドフルな状態でいると、今この瞬間にしっかりと繋がりそこに留まることが出来るので、大層冷静になって気持ちが安らぐのです。
(解説1:誰しもが苦しみや不安は経験したくないものです。このため、人間には自分が気づくことのない無意識領域にこのような苦しみや不安をもたらす原因を押し込めてそれをなかったものにしようとします。しかし、このような対処療法に終始する限り、苦しみや不安から解消されることはありません。甚だしい場合、そのように解放せずに溜め込んだ負のエネルギーが他人への攻撃や自傷行為となって噴出することになります。凶悪犯罪を犯した犯人に関するニュースで「あんなにおとなしくていい人があんなことをするなんて!」という友人や近所の人のインタビューを耳にしたことがありませんか?正しい対処を怠るとこのような末路を辿ることも多いのです。古くはブッダが、四諦という教えの中で、自身の内面の心の動きを詳細に観察し、気づかないままにしておいた苦しみや不安の原因に気づきさえすれば、人は苦しみや不安から解放されると述べています。また、後世のフロイトやユングも同じような現象を精神疾患を患った自身の患者の治療過程において観察しています。ですから、一時的に苦しくとも、自身の心の奥底の闇に潜む苦しみや不安の原因を見切って意識化することがこれらから解放されるために必要なのです。自分自身の内面に闇を作り出すマトリックスから解放されてください。)
(解説2:私たちは幼い頃から他人と比較され、その比較によって評価を下され、深く傷ついてきました。このようなトラウマを癒すために多くの人々は他人と競争し、他人を蹴落として一流大学や一流会社や秘密結社や選民社会に入り、自身を他人より上の立場に置いて束の間の安心を得ているのです。しかし、このような他人を常に基準に置いた生き方は自分自身のエネルギーを自分の限界以上に使い尽くすことになり、知らず知らずのうちに自身の身体的精神的健康を蝕んでいきます。もう、他人と自身を比較するのは止めにしましょう。最もエネルギー浪費のない効率的かつストレスのない成長の仕方は、夜寝る前に静かに朝の自分と今の自分を比べてみて、自分自身が何らかの成長を遂げたと確信出来る生き方をすることです。他人と比べることを強いる洗脳のマトリックスから解放されてください。)
私は以下に示す方法を実践して検分することによって、自身の不安に気づき、それを受け流いています。あなたもこれらを実践して同じことが出来るでしょう。
日常のあなたに気づくこと
私たちが日々の生活を送っている時でさえ、私たちは私たちが経験する出来事や食する食べ物や歩いている時に感じる空気の動きに気づくことが出来ます。このような実践は些細なことのように思えるかも知れませんが、これらは私たちが毎日自分自身をセットしている自動操縦モードをストップさせる膨大なパワーを宿しているのです。そして、これらは私たちの人生に新しい視点を確実に提供してくれることでしょう(解説3)。
(解説3:私たちは学校教育や社会常識によって洗脳され、毎日決まったルーチンを繰り返す生き方を知らず知らずのうちに強いられています。毎日決まったことしかしないので、思考や感じ方や行動は決まり切った画一的なものとなり、まだ眠ったままとなっているあなたの素晴らしい能力の開発が妨害されているのです。あなたの日常生活で気づいていなかったことに何でも良いので気づいてみましょう。食べ物の味、温度、硬さ、感触・・・。皮膚に触れる空気の流れ、温度、流れの方向、軽重・・・。あなたの身体の中の温度、血液の流れ、心臓の拍動、感情の流れ、思考の流れ・・・。とにかく気づいてみてください。脳だけに限定されていた気づきの能力が身体全体に拡張していくはずです。そして、多くの気づきを得る能力を手にすることになります。こうして人は、マトリックスから逃れる能力を獲得するのです。しっかりと基礎トレーニングを積んで、マトリックスに負けない気づきの基礎体力を築き上げてください。)
新しいことにトライすること
新しいことにトライしてみてください。例えば、会議でいつもとは違う席に座ってみたり、昼食時にどこか新しい場所で食事してみたりしてください。そうすれば、あなたがこの世界を新しい視点で捉えることが出来るようになるかもしれません(解説4)。
(解説4:私たちは未知なるものが恐ろしい故に生き慣れた過去に執着してしまいます。恐怖に負けて勇気を持てないのです。未知への恐怖を振り払い、出来るだけ新しいこと、面倒だと思うこと、怖いと思っていたことにチャレンジしてみてください。実際にやってみれば自分が思っているほど大変ではない、怖くはないことが分かるはずです。これを経験すればしめたもので、あなたはどんどん新しいことにチャレンジすることが楽しくなり、あなたはどんどん成長して行きます。)
あなたの思考を観察し続けること
マインドフルになる練習を実践することに非常に困難を覚える人々がいます。彼らはたくさんのことを一度に考えてしまい、たちまち心配になって練習をストップしてしまうのです。マインドフルになるということはこれらの思考を排除することではないのです。むしろ、これらの思考のありのままを、その思考と共に発生する感情と共に観察することなのです(解説5)。
(解説5:思考を排除するとはどういうことでしょうか?先に述べた通り、心の闇の領域にそれらを投げ込むことを意味します。このような何かを排除しようとする行為は心の闇をさらに広げることになるのです。ただ、ありのままに気づけば良いのです。気づくとは、心の闇の部分に光を当て、気づいていない部分をなくすということなのです。心の闇がなくなればなくなるだけ、悪霊どもがその闇に乗じてあなたの心に悪さをする機会を奪うことになるのです。悪霊は闇にしか住めないのですから・・・。)
あなたの思考と感情に名前を付けること
再び生じる思考や感覚の向こうにある気づきを発達させるために、これらの過去の繰り返しの思考や感覚に沈黙の名前をつける(訳注1)ことが助けとなります。
(訳注1:原文ではsilently name 〜。この場合、nameは動詞で、直訳すると、名付けるという意味になります。表現し難いのですが、言葉で名前を付けてしまうと、ありのままに体感した思考や感情がその言葉の意味に限定されてしまうことになり、ありのままではなくなってしまうのです。言葉になる前の“沈黙の言葉“によって印を付けて記憶に留めるしかないのです。解説3で述べた気づきの基礎体力がつくとこのような能力が身に付いてきます。)
過去と将来から出来る限り自由になること
マインドフルになる練習はどこでも出来ます。しかしながら、もしあなた自身の過去の問題の中で生きることを再び繰り返していたり、将来への不安に囚われて生きていたりしていることに数分間でも気づくことが出来れば、それはあなたがマインドフルになるためにとても効果的な助けとなります。
これらの実践があなたに何らかの新しいものの捉え方をもたらし、これを用いて生きることによって、あなたいポジティブなもたらされていることを実感出来るよう願っています(解説6)。
(解説6:私たちを縛っているマトリックスの大部分は死への恐怖に由来します。死ぬのが怖いので、過去に執着していつもと変わらない生活を営もうとし、将来の危機へ備えようとします。この死への恐怖のマトリックスから脱するには、出来る限り今この瞬間に生きるようにする必要があるのです。これを可能にする能力を目覚めさせるのに効果があるのが、下記の瞑想です。これを実践すると気づきの能力が覚醒してきます。能力が目覚めていないうちはやろうとしても出来ないので、ごく短時間から始めてください。)
不安を解消するための瞑想法
最初は5分間から始めてください。慣れてきたら瞑想時間を徐々に増やしてください。
1)今この瞬間にあなたの注意を向けるあなたの身体に生じているあらゆる思考や感情や感覚に注意を向けてください。その刻々の移り変わりを観察してください。
2)あなたの呼吸に集中するあなたの呼吸に意識を向けてください。その間、呼吸に用いている部位の一つに、腹部や胸や鼻に意識を集中させてください。
3)あなたの身体に注意を向けるあなたの身体内部のあらゆる感覚やあなたの呼吸パターンに完全に気づくようになってください。
これらの三つを定期的に実践するにつれて、あなたは微笑みをたたえながら余裕を持ってこれらが出来るようになり、あなたのマインドフルになる試みは豊かに花開くことでしょう。
翻訳:spiritual-light
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